細部までの
こだわりがつくる心地よさ
近くに緑豊かな公園がある閑静な住宅地。今回訪ねた住まいは、その一角にあります。
一直線に伸びる塀の笠木や格子戸など数寄屋造りを思わせる外観は、まるで高級和旅館のよう。
長年住んだ家を建て替えて生まれた二世帯住宅で暮らす両世帯4名の
それぞれの想いをうかがいました。
こだわりがつくる心地よさ
近くに緑豊かな公園がある閑静な住宅地。今回訪ねた住まいは、その一角にあります。
一直線に伸びる塀の笠木や格子戸など数寄屋造りを思わせる外観は、まるで高級和旅館のよう。
長年住んだ家を建て替えて生まれた二世帯住宅で暮らす両世帯4名の
それぞれの想いをうかがいました。
建て替えへの想い
32年住んだ家を、こだわりの詰まった二世帯住宅に
A夫「この場所にあった旧宅には32年間住みました。その家も注文住宅でしたが、建築当時は中庭と駐車場が欲しいといった大まかな要望だけを設計事務所に伝えて、基本的にはお任せ。そのため、気に入らない点もありました。そこで機会があれば、和の雰囲気のある自分好みの家に建て替えたいと思うようになったのです」
A妻「旧宅はお任せでつくってもらった割には住みやすい家でしたが、確かに暮らしながら気になるところもあり、きっと主人が建て替えたいというだろうなと思っていました(笑)。その建て替えが実現できたのは、娘夫婦の同居が決まり、二世帯住宅にするという案が生まれたからです」
A夫「この場所にあった旧宅には32年間住みました。その家も注文住宅でしたが、建築当時は中庭と駐車場が欲しいといった大まかな要望だけを設計事務所に伝えて、基本的にはお任せ。そのため、気に入らない点もありました。そこで機会があれば、和の雰囲気のある自分好みの家に建て替えたいと思うようになったのです」
A妻「旧宅はお任せでつくってもらった割には住みやすい家でしたが、確かに暮らしながら気になるところもあり、きっと主人が建て替えたいというだろうなと思っていました(笑)。その建て替えが実現できたのは、娘夫婦の同居が決まり、二世帯住宅にするという案が生まれたからです」
写真左:引き戸の門扉をくぐると見えてくるのが、この景色。
写真右:石張りの階段を上って玄関へ。通りから家が丸見えにならないようにという親世帯のご主人ならではの美意識が息づいている。
Y妻「夫婦で話し合い、両親との同居を選びました。その理由としては、都会であって自然も豊かなこの地域が好きだったことと、夫婦ともにリモートワークが続く中、もっと広いところで暮らしたいという思いが募ってきたことがあります」
Y夫「建て替えの話を打診されるまで僕としては同居という発想はなかったのですが、みんな一緒にわいわい暮らすのも楽しそうだと思い、前向きに進めました。立地環境のよさも魅力的でしたね」
写真右:石張りの階段を上って玄関へ。通りから家が丸見えにならないようにという親世帯のご主人ならではの美意識が息づいている。
Y妻「夫婦で話し合い、両親との同居を選びました。その理由としては、都会であって自然も豊かなこの地域が好きだったことと、夫婦ともにリモートワークが続く中、もっと広いところで暮らしたいという思いが募ってきたことがあります」
Y夫「建て替えの話を打診されるまで僕としては同居という発想はなかったのですが、みんな一緒にわいわい暮らすのも楽しそうだと思い、前向きに進めました。立地環境のよさも魅力的でしたね」
ネクスト・アイズとの出会い
プロである第三者に信頼を託し、良縁の連鎖にも期待
A夫「建て替えを考え始めた頃、地元のカルチャーセンターでネクスト・アイズのセミナーがあり、私一人で行ってみたんです。そこで講師をされていたのが、森下さんでした。そのときの話を聞いて、これはもうお願いするべきだと。コンサルを入れる分、費用は余計にかかりますが、所詮、我々は家づくりの素人です。第三者のプロの目が入ることは、お金以上の安心感につながると思いました。それと、やはり人とのご縁を大事にしたいという思いもありました。実際、今回の建て替えでは森下さんを通してよいご縁がつながり、結果として自分の願った方向に進んだと感じています」
A夫「建て替えを考え始めた頃、地元のカルチャーセンターでネクスト・アイズのセミナーがあり、私一人で行ってみたんです。そこで講師をされていたのが、森下さんでした。そのときの話を聞いて、これはもうお願いするべきだと。コンサルを入れる分、費用は余計にかかりますが、所詮、我々は家づくりの素人です。第三者のプロの目が入ることは、お金以上の安心感につながると思いました。それと、やはり人とのご縁を大事にしたいという思いもありました。実際、今回の建て替えでは森下さんを通してよいご縁がつながり、結果として自分の願った方向に進んだと感じています」
写真上:お気に入りの中庭の前で。前列が親世帯のA様ご夫妻、後列が子世帯のY様ご夫妻。仲のよい両世帯は、呼んだり呼ばれたりして一緒に食事をすることもしょっちゅう。
写真下:凜とした空気を放つ、ミサワホームの「センチュリーSUKIYA」の世界観を取り入れた外観。閑静な邸宅街に建つこの住まいには、両世帯の暮らしの夢が結実している。
写真下:凜とした空気を放つ、ミサワホームの「センチュリーSUKIYA」の世界観を取り入れた外観。閑静な邸宅街に建つこの住まいには、両世帯の暮らしの夢が結実している。
二世帯住宅に求めたもの
玄関共通、内部は上下階で分離。各人の「好き」を大切にした家に
Y妻「みんなで話し合って、二世帯住宅のスタイルは共通玄関で内部は完全分離にしようと決まりました。そして内装は、1階の親世帯は和風、2階の子世帯はモダン。私は毎日リモートワークなので、仕事スペースを快適にすることが課題でした」
Y夫「僕は最近、出社が基本となったので、家はリラックスできる場所があるのが理想。2階のDKは天井高めでゆったりとした空間になるといいなと思っていました」
Y妻「みんなで話し合って、二世帯住宅のスタイルは共通玄関で内部は完全分離にしようと決まりました。そして内装は、1階の親世帯は和風、2階の子世帯はモダン。私は毎日リモートワークなので、仕事スペースを快適にすることが課題でした」
Y夫「僕は最近、出社が基本となったので、家はリラックスできる場所があるのが理想。2階のDKは天井高めでゆったりとした空間になるといいなと思っていました」
写真上:造作食器棚に並ぶ愛用の器。上は扉式とし見せる・隠すのバランスを図っている。
写真下右:「一日の始まりと終わりはこの部屋で過ごします」と親世帯のご主人。押し入れ収納、仏間以外に4畳半ある和室は、床の間と地窓のついた本格仕様。
写真下左:分離発注により入居後に外構工事を完成させた中庭。
A夫「長く茶道に親しんできたこともあり、新しい家には京町家のような暮らしの智恵が結実した空間にしたかったですね。具体的にいうと、ぜひ欲しいと思ったのが中庭と4畳半の茶室風の和室。家の外観や玄関にもこだわりたいと思いました。なるべく段差をなくすことも必須でしたね」
A妻「私はお料理が好きで、気に入った器を飾れるような、大きめのオープンな食器棚が欲しいと思っていました」
写真下右:「一日の始まりと終わりはこの部屋で過ごします」と親世帯のご主人。押し入れ収納、仏間以外に4畳半ある和室は、床の間と地窓のついた本格仕様。
写真下左:分離発注により入居後に外構工事を完成させた中庭。
A夫「長く茶道に親しんできたこともあり、新しい家には京町家のような暮らしの智恵が結実した空間にしたかったですね。具体的にいうと、ぜひ欲しいと思ったのが中庭と4畳半の茶室風の和室。家の外観や玄関にもこだわりたいと思いました。なるべく段差をなくすことも必須でしたね」
A妻「私はお料理が好きで、気に入った器を飾れるような、大きめのオープンな食器棚が欲しいと思っていました」
ミサワホームに決めた理由
せっかく建てるのだからより広く。その想いを叶えたのが「蔵」
A夫「森下さんに我々の想いを伝えたところ、建築会社を3社提案してくれ、各社からプランを出してもらいました。その中で最も魅力的だったのが、容積率に算入されない「蔵」という提案を持っているミサワホームでした。というのも、わが家は敷地が狭く、この辺の地域は容積率も80%。しかし、せっかく建て替えるのに狭い家しかできないのではつまらないので、少しでも広い家をつくるうえで蔵は大きな味方でした。また、ミサワホームの『センチュリーSUKIYA』のデザインに一目惚れしたことも同社に魅力を感じた大きな理由です」
A夫「森下さんに我々の想いを伝えたところ、建築会社を3社提案してくれ、各社からプランを出してもらいました。その中で最も魅力的だったのが、容積率に算入されない「蔵」という提案を持っているミサワホームでした。というのも、わが家は敷地が狭く、この辺の地域は容積率も80%。しかし、せっかく建て替えるのに狭い家しかできないのではつまらないので、少しでも広い家をつくるうえで蔵は大きな味方でした。また、ミサワホームの『センチュリーSUKIYA』のデザインに一目惚れしたことも同社に魅力を感じた大きな理由です」
写真上段・中段左・子世帯は「蔵」を趣味の音楽ルームとし、その上にワークスペースを設置。2.5階の高さゆえ、窓に面してデスクを置いてもプライバシーが守られる。デスク脇のベランダは心地よい休息スペース。
写真中段右・子世帯のLDでは天井にスピーカーを埋め込むことで、音楽を浴びるようにしてリラックスができる。
写真下段・2階の天井の一部にはアールをつけて、やわらかさを表現。
A妻「そして、実際の打ち合わせでは、営業の宮﨑さんとともに設計の中村さんが同席してくださって、こちらの意見をくみ、その場でプランを書き直してくれたところも、わかりやすくてよかった点です」
写真中段右・子世帯のLDでは天井にスピーカーを埋め込むことで、音楽を浴びるようにしてリラックスができる。
写真下段・2階の天井の一部にはアールをつけて、やわらかさを表現。
A妻「そして、実際の打ち合わせでは、営業の宮﨑さんとともに設計の中村さんが同席してくださって、こちらの意見をくみ、その場でプランを書き直してくれたところも、わかりやすくてよかった点です」
新しい家への想い
蔵を生かした二世帯住宅に、それぞれが満足
A妻「親世帯と子世帯では生活の時間も違いますが、上階の音が気になることはあまりありません。上下階の間に蔵があることで遮音性もあるんでしょうね」
Y妻「蔵は収納空間としてだけでなく、趣味の空間に生かし、その上にワークスペースをつくったことで空間に変化が生まれました。家づくりでは、こういうプランを考えることがとても楽しかったですね」
A妻「親世帯と子世帯では生活の時間も違いますが、上階の音が気になることはあまりありません。上下階の間に蔵があることで遮音性もあるんでしょうね」
Y妻「蔵は収納空間としてだけでなく、趣味の空間に生かし、その上にワークスペースをつくったことで空間に変化が生まれました。家づくりでは、こういうプランを考えることがとても楽しかったですね」
写真:右端はミサワホームの営業・宮﨑と設計・中村、左端はネクスト・アイズの森下。中央右から、子世帯の奥様、親世帯の奥様、親世帯のご主人、子世帯のご主人。
Y夫「これまでマンション暮らしだった僕にとって、ここが初めての一軒家。高天井のリビングで、音楽を聴きながら過ごす夜や、ベランダで公園の緑を見ながらまったりする朝のひとときが気に入っています」
A夫「自分の好きな世界を構築できるのが注文建築のよさ。その反面、つくった責任は自分にかかってきます。家づくりを通して、施主が完成後のイメージをどれだけ掴んでいるかが大事だと思いました。完成した家は、外塀と建物との一体感や4畳半の和室など、自分の願ったものができました。何より関わった人が皆元気で、事故なく家が完成したことに安堵しています」
Y夫「これまでマンション暮らしだった僕にとって、ここが初めての一軒家。高天井のリビングで、音楽を聴きながら過ごす夜や、ベランダで公園の緑を見ながらまったりする朝のひとときが気に入っています」
A夫「自分の好きな世界を構築できるのが注文建築のよさ。その反面、つくった責任は自分にかかってきます。家づくりを通して、施主が完成後のイメージをどれだけ掴んでいるかが大事だと思いました。完成した家は、外塀と建物との一体感や4畳半の和室など、自分の願ったものができました。何より関わった人が皆元気で、事故なく家が完成したことに安堵しています」
コンサルタントの”目”
要望を踏まえ、家づくりに対する選択肢を提示するのもコンサルの役割
建坪以上の広がりを提案できる3社を選び、コンペを行いました。当初、お父様は別のメーカーをご希望でしたが、コンペの結果、設計者を交えた対話の中で蔵の有効活用ができるミサワホームが選ばれました。また、最初から解体と外構の分離発注を提案し、コスト抑制につなげています。
建坪以上の広がりを提案できる3社を選び、コンペを行いました。当初、お父様は別のメーカーをご希望でしたが、コンペの結果、設計者を交えた対話の中で蔵の有効活用ができるミサワホームが選ばれました。また、最初から解体と外構の分離発注を提案し、コスト抑制につなげています。
写真:ネクスト・アイズ 森下 明さん
このようにご要望に応じた新居に対する選択肢をご提示することも、当社の役割の一つです
このようにご要望に応じた新居に対する選択肢をご提示することも、当社の役割の一つです
建築会社からのメッセージ
設計士を交えた打ち合わせでご要望をブラッシュアップ
「最初にいただいた、両世帯のご要望をまとめたシートがわかりやすく、こちらのご提案もしやすくなりました。また、蔵をどう生かすかについてもデザイナーのお嬢様(Y妻)がアイディアを出してくださり、現在の形となっています」(中村さん)
「最初にいただいた、両世帯のご要望をまとめたシートがわかりやすく、こちらのご提案もしやすくなりました。また、蔵をどう生かすかについてもデザイナーのお嬢様(Y妻)がアイディアを出してくださり、現在の形となっています」(中村さん)
写真:ミサワホーム 設計 中村正秀さん(左) 営業 宮﨑雅之さん(右)
「当社では、打ち合わせの際に設計士が加わるのが基本。今回も営業的、設計的観点からお客様の求めていることに近づいていきました。同時に、森下さんとは家の基礎など表に見えない部分についても話し合い、よりご満足いただける家づくりにつなげました」(宮﨑さん)
「当社では、打ち合わせの際に設計士が加わるのが基本。今回も営業的、設計的観点からお客様の求めていることに近づいていきました。同時に、森下さんとは家の基礎など表に見えない部分についても話し合い、よりご満足いただける家づくりにつなげました」(宮﨑さん)
取材・原稿 冨部 志保子さん
撮影 杉浦 章浩さん
撮影 杉浦 章浩さん