相続・贈与

兄弟で共有名義の不動産を将来的に子供たちへ相続するのにスムーズに進める方法は?

相談内容

相続問題で不動産をどうしたらよいかの悩んでいます。

<状況>
●相談者のご兄弟(相続人)皆様は70代、80代で5人兄弟
●相続財産は、ほぼ不動産のみ 
●土地30坪(ご兄弟の共有)、建物2棟(1棟は被相続人の単有(残された配偶者が住み続けている)、1棟はご兄弟の共有)

2次相続のことを考えると、自身の子供に将来的に対象不動産を継がせたいと思っております。
問題なく相続させるには、現状でどうすべきなのか教えてください。

問題点の抽出

・被相続人の配偶者とご兄弟はあまり面識がない
・被相続人の配偶者に対象不動産を遺すと子供もいないため、次の相続時に配偶者の兄弟(つまり、違う家に不動産がいってしまう)に相続されてしまう

提案

・対象不動産の査定および調査報告のため、不動産調査報告書の作成を提案。
・対象不動産の有効活用の調査についても提案。
・調査の結果、対象不動産と道路の間に水路があり道路との境界も不明確であったため、確定測量を提案
・今回の分割協議に伴い、遺言書作成および死因贈与を提案。
・上記の分割協議等の内容について、司法書士および税理士との面談を提案。

費用

・初回相談  ・・・無料
・不動産査定報告書  ・・・実費
・相続対策コンサルティング(詳細診断)  ・・・22万円

コンサルティング結果

<提案の結果>
・被相続人の配偶者は、将来的なことを踏まえ、姪っ子に不動産自体を遺していくことについては賛成していたため、念のため遺言書でなく、実行性を考え死因贈与契約を行うことに賛同していただいた。
・被相続人の配偶者は、存命のうちは、相続物件に住み続けたいという意向があり、今回の相続の分割協議の中に内容として盛り込めて、相続登記もすべて完了できた。
・対象不動産の査定を踏まえた不動産査定報告書を作成したので、報告書による、実勢価格の把握や対象不動産のマイナス面を踏まえたうえでの分割協議の話ができたことで、スムーズに進捗できた。
<コンサルタントの考察>
今回の相談は、相談者自身の相続も踏まえたご相談内容で、ご提案について相続人の皆様に比較的容易にご了解いただけましたが、兄弟間の相続はトラブルが多いので、相談者のことだけでなく、相続人の皆さまの意向なども踏まえて、その家族の考え方や歴史などを深堀りして、なぜそのように考えるのかを良く理解できるように、それぞれの要望などを整理し、その上で税効果等メリットとデメリットを踏まえてご提案をすることが大事であると再認識しました。

担当者

沼崎 慎一

不動産コンサルタント

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