賃貸経営

家づくり

相続・贈与

資金計画

土地約730㎡の実家に二世帯住宅を検討。予算内に収め、税金対策として未利用地の活用方法までをご提案。

相談内容

相談者は70代の父親と30代の息子。敷地は約220坪。建蔽率80/60%、容積率200%の条件。立地は駅徒歩11分、湘南の人気エリアに位置する。
父親は奥様と二人で当該地に居住中。息子も当該地から徒歩圏内に奥様と長男(2歳)の3人で暮らしており、半年後には奥様は二人目を出産予定。
現在建っている住まいは築45年の木造2階建て、約180㎡。将来の相続対策も考え2世帯住宅を検討し展示場を訪問。鉄骨造のハウスメーカー2社にプランと見積もりを依頼するも、2社ともに相談者が考える資金計画をオーバーしている為、計画が一時中断。
まずその2社の見積もりが適正なのかセカンドオピニオンが欲しい、また相談者の希望する計画(配置、プラン、資金計画)が成り立つのかを知りたい。

問題点の抽出

・予算オーバーの原因を検証
必要以上に大きな間取りを希望、または提案されていないか等を確認
・現在、提案されている2社の見積内容の検証
・資金計画の確認
・新築建物敷地と未利用地の分筆の検討
・親世帯、子世帯の考える解体~着工~引渡しまでのスケジュールの整理

提案

・各部屋の必要な大きさを確認
・先行して検討している建築会社のプラン・見積もりを確認
・先行していた2社とは別の鉄骨住宅メーカ-を2社追加紹介し、適正な建築計画や予算を比較検証

・親世帯、子世帯の希望スケジュールをヒアリングし、全体スケジュール表を作成
建築会社選定時期を明確にし、住宅性能比較・内外装仕様比較・住宅設備比較をしっかりと行い、コスト比較をしていくスケジュールを説明

・コストを抑えるポイントの再検証
新築建物本体工事と解体・外構工事の付帯工事を切り離し、分離発注をさせることにより、コストを抑える。あわせて、建物配置や建物形状含めコストが掛かり過ぎる計画となっていないか等を再確認

・新築建物の計画においてはローンを利用し、抵当権を設定する為、新築建物が着工する前には分筆を完了させるスケジュール作成、および分筆後の未利用地の活用方法を提案

費用

・家づくりコンサルティング  ・・・建築請負金額(税込)の3%※①
・市場調査報告書  ・・・①に含む
・土地家屋調査士による分筆業務  ・・・実費

コンサルティング結果

・親世帯、子世帯の必要間取り、持ち込み家具等のリスト化により、相談者が希望している間取りを成立させる建物の大きさを抑えることができることをご説明
・上記の内容を先行の2社にも共有し、配置計画、プランに無駄が無いか、要望に合っているか、見積もりに余計な費用が計上されていないかをチェックし、再度プラン、見積もり作成を2社へ依頼。追加紹介した2社にも改めて整理した要望にてプラン及び見積もり作成を行った。
・相談者の希望スケジュールを整理し、建築会社決定まで4か月間あることがわかった。計4社でコンペティションを開始し、コンペ開始から約2か月後に2社に会社を絞り込み、その2か月後に1社に選定する全体スケジュールとしてご提案。また、業者選定後に着工までのスケジュールも事前に確認し、着工までに分筆作業も十分時間的には可能であることをご説明。
・解体と外構を本体から切り離し、解体は3社、外構は2社で見積もり比較を実施。
解体、外構専門業者との現地打合せにより、当初先行していた2社が予算組していた金額よりも抑えることができることをご説明。
■結果:建築会社4社でコンペを行った結果、提案スケジュール通り、2か月後には2社に、そしてその2か月後には構造・性能・仕様・コストにおいて、相談者の要望を満たした鉄骨住宅メーカーを選定し、請負契約を締結した。
解体・外構工事も分離発注をすることで、当初本体工事とともに提案されていた費用よりも最終的に500万円程度コストを抑えることに成功した。
建物の配置計画もコストが掛かりにくい配置とし、かつ今回の計画では利用されない土地は着工までに分筆を行い、住宅ローンの抵当権が付されないようにするなど、着工後にリスクが無いように、しっかりと着工までに将来的な権利、税金対策を行うことができた。
分筆された未利用地については工事中、建築会社の工事資材、車両の置場にする等で仮設費用を抑える計画で決定。新築建物完成後は賃貸住宅を建築するシミュレーションを行い、こちらも将来の税金対策として、現在も検討を進めている。

担当者

森下 明

住宅コンサルタント

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