いよいよ今年も、残すところ3週間を切りました。各種忘年会が真っ盛りで、これからクリスマスを迎え、その先は年末年始。飲んでは翌日の繰り返しをしていると、あっという間に時は過ぎていきます。体調など崩されぬよう、くれぐれもお体にはご自愛ください。
さて、以前に建築やリフォーム、不動産の売買などのお世話をしたお客様、いわゆるOB客からの相談が多いというお話をしました今回もその相談事例です。
ご主人様も奥様も、80歳を迎えた老夫婦です。ちょうど10年前に相続対策を依頼され、大田区の 200坪を超える自宅を半分に分割し、庭先にアパートを建築させていただいたお客様でした。当時の財産は、預貯金が 5,000万円、有価証券はほとんどなく、200坪の自宅の評価が 4億円、その他軽井沢の別荘と都内のワンルームマンションを所有し、その評価が 2,000万円というのが所有する総財産でした。預貯金がそれほど多いというわけではありませんが、都内に所有する自宅の不動産価格が高いため、不動産の総財産に占める割合が多いという東京人の典型です。
10年が経過し、預貯金が少なくなり不安だということで、今回、都内のワンルームマンションを売却したいという依頼を受けました。
よく話を聞いてみると、ご自身が病気を患い、将来を考え、資産の生前整理を始めたとのこと。預貯金から軽井沢の別荘のリフォーム代を捻出し、優良資産としてお子様にすでに名義を移したそうです。
そのため、預貯金が少なくなったこと、さらには賃貸していたワンルームも空室となったことで、この際売却し、預貯金に換えようと考えました。幸いにも、10年前に建てたアパートはハウスメーカーで建築したことで維持管理メンテナンスは30年保証で費用はかからず、満室経営で、優良資産として子供に相続できると喜んでいました。
敷地が 100坪ある自宅は長男へ、残りの 100坪のアパート敷地は長女へ相続するという、70歳時に立てた当初のプラン通りです。病気をしたこと、さらに今後は認知症などになることの不安から資産の生前整理を思い立ったとのことです。素晴らしいですね。
その計画の想いに最後までお付き合いできることは、会社冥利につきます。願わくは、できるだけ長いお付き合いをお祈りすることだけです。