3月に入りました。
厳しかった今年の冬ですが、ようやく暖かさを感じられるようになり、
春の到来ですね。桜の開花予想なども出始め、東京では19日とのこと。もうすぐですね。待ち遠しいです。
さて、先日港区内で建築コンサルをしていたお客様の引渡しがありました。
1階、2階が、1Kから2LDKの賃貸で、3階が自宅という賃貸併用住宅です。
年まわりの関係で、2年前に請負契約を行い、1年前から着工した物件です。ハウスメーカーで税別 7,400万円。延床で約 100坪あったので格安ですね。
担当者に聞いたら、現在の見積もりだと2年前に比べ、人件費、資材の高騰で2割は上昇しているとのことで、税別で 9,000万円、税込み1億円ぐらいにはなっていただろうと話していました。
インフレ傾向の時にはなるべく早くがセオリーといいますが、
利回りも全然違いますから、ずいぶん得をした感じです。
ハウスメーカーさんは高騰分を飲み込まざるを得ず、大変だったとのことでした。
そのお引渡しの時に、管理会社とお話しする機会がありました。
賃貸の募集状況はどうですかと尋ねたところ、まだ内見ができないので
何とも言えないのですが、引き合いは2LDKに殺到しているとのこと。
港区という好立地な賃貸住宅ですから、1Kで 10万円以上、2LDKだと20万円以上の賃料設定なのですが、それでも2LDKの方が人気というのが最近の傾向だそうです。
郊外の1Kは飽和状態で危険と言われ、都心は1Kでもなんでも入るという昔の状況から、最近は間取りの多さや広さにこだわる人が多いそうです。
今後の人口動態として、人口減少、少子高齢化がよく言われています。
郊外でも都心でも賃貸住宅というのは、相続対策にもなり、老後の資金対策にもなるということで、費用対効果の良い1Kが供給され続けてきました。
しかし現実には、子供たちは減少し、高齢世帯だけが増えつつづける、
家族形態としては、夫婦のみ、もしくは夫婦+子一人、離婚の増加により片親+子という、人数で言えば2人か3人というのが今後のキーワードになりつつあります。
したがって、賃貸住宅の間取りの主流は1LDKもしくは2LDKと
いうことになり、この傾向は郊外でも都心でも同じだそうです。
都心であればシングルタイプの1K、郊外であればファミリータイプの
3LDKが市場的にはよいという常識ではなくなっています。
賃貸住宅を計画している人は参考にしてください。