日に日に暖かくなり、桜の開花ももうすぐで、いよいよ1年で一番艶やかな季節の到来です。今月いっぱいが桜の見どころとのこと。街を闊歩するだけでも気持ちが良さそうです。
さて、この季節に大繁忙期を迎えるのが、引越し業界です。年度末から新年度にかけては企業の組織替えによる社内引越しや、人事異動による転勤、そして注文住宅や建売住宅、マンションの引渡しによる引越しもこの時期に集中します。
そこで昨年から問題になっているのが、“引越し難民”です。引越しをしようにも引越しができない、仮に引越し屋さんを押さえても費用が通常の時期の3倍から5倍かかり、引越しできない人もいます。
例年同じ感じなのですが、今年はさらに“引越し難民”が増加している様子。理由は、働き方改革により昔は1日5~6件していたものが、1日2~3件に半減せざるを得なくなったことが大きいようです。
さらに今年は、市場の1割を占めていた業界4位のヤマトホールディングス子会社の【ヤマトホームコンビニエンス(YHC)】が代金の過大請求問題から受注停止を続けていることや、ついこの間発覚した【レオパレス21】の施工不良問題による早急な転居が重なり、余計にこの問題が露呈しています。
事実、私のお客様も静岡の実家の近くに家を建築中で、3月末に完成予定、宇都宮から引越しの手配をお願いされていたのですが、大変苦労しました。
【引越しのサカイ】などの大手は、まず手配ができないとのこと。準大手クラスも、できないことはないが 100万円位の予算がないとできないとの回答でした。たかだか4tロング1台程度の荷物でです。
理由を聞いてみると、宇都宮から静岡という長距離便は作業時間も入れると往復で丸1日かかってしまうこと。宇都宮近郊であれば、1日で5~6件の引越しが出来てしまうことからの金額だそうです。
4月1日から新勤務先へ出勤ということで、時期をずらすことができず、結局、信頼できる人に中小の引越し屋さんを紹介してもらい、交渉をして約40万円でやってもらえることになったのですが、大変でした。
また、あるお客様は3月末に完成するのですが、通常20万円程度のものが60万円以上と、3倍も費用がかかるのがばからしいとゴールデンウィーク明けに時期をずらして入居することにしました。
1年を通じて平均して引越しがあれば、人も車も増加させることができるのですが、どうしても3月から4月にかけて集中するのが引越し業界です。
住宅を購入する方は、留意しておいてください。