朝晩はまだ寒いですが、日中は気温も10度を超え暖かく感じられるようになってきました。この温度位がちょうど冬と春の境目なのでしょうか。
また、暖かくなってくると次の悩みは花粉症。
私はかかったことはないのでわかりませんが、まわりにいる花粉症の方を見ていると可哀そうなくらいです。今年も多いとのことですから厄介ですね。
さて、東京都の空き家事業者として採択されて以降、空き家のセミナーを区市町村と連携して毎月のように実施しています。
1月は、北区、豊島区、2月に入り府中市、調布市、そして3月3日には三鷹市と共催で空き家フォーラムを行いました。
これだけ空き家についてセミナーを実施していると、知識も膨大になり開始した時には、空き家は今後も増えていくだろうなという漠然としたものだったのが、空き家を将来の実家と置き換えると、誰にでも起こりうる身近な問題だと感じるようになりました。
昭和の時代に“夢のマイホーム”と称して、通勤に都心から1時間以上かけて取得したマイホームには、30年以上経過した現在は老夫婦しか住んでおらず子供たちは都心に近いマンションを取得しているのが実状です。
東京郊外であればまだ利活用の方法もあるのですが、地方から東京に出てきて独立世帯としてマイホームを取得した方々は、地方の実家をどうするかという大きな問題も残ります。
双方とも80歳を超えた親には、今後介護の問題や施設への入所、そして老後の資金という不安要素がつきまとっているのが現状です。
一方で空き家=実家という問題以外に、賃貸物件の空き家が急増するというのも大きな問題であると指摘され始めました。
2013年の国勢調査では、総住宅数 6,063万戸に対し、空き家は 820万戸うち、一般の住宅空き家 313万戸に対し、賃貸・売却用の空き家は 460万戸でしたが、この夏以降発表されるであろう2018年の調査予測値では、総住宅数 6,377万戸に対し、空き家は 1,026万戸に増え、うち、一般の住宅
空き家 367万戸に対し、賃貸・売却用の空き家は 600万戸に急増する予測とのこと。
野村総合研究所の調査予測によれば、14年後の2033年には、総住宅数 7,156万戸に対し、空き家総数は 1,955万戸で、空き家率は27.3%つまり4戸に1戸以上は空き家という驚くべき数字予測がでました。
さらに、1,955万戸の空き家のうち、賃貸・売却用は 1,142万戸にものぼり、全体の約6割。人口動態が10年後には 1,000万人減少し、30年後には 3,000万人が減少し、人口が1億人を割るといわれていますから賃貸物件がいかに供給過剰であることがわかります。
空き家問題というのは、日本の住宅業界において、今後取り組むべき大きな問題であると再認識しています。