5月も半ばに入りました。すでに関東も梅雨入り。例年よりも早い梅雨入りになるとのこと。これからじとじとした日が続くかと思うと嫌ですね。人流が活発になりにくいという意味では、コロナにはいいのかしれませんが。
さて、コンサルティングを受けているお客様から連絡がありました。
解体工事を終えて、地盤調査を実施したら一部のポイントの地盤が弱く地盤改良の必要性があると言われたとのこと。この辺りは、地盤が強いと言われていたし、全く心配していなかったのでどのくらい費用がかかるのか不安とのことでした。
確かに地域的には地盤が強いところでしたが、傾斜地になっていることから地盤改良費を予備費として100万円とってありますから大丈夫ですよ、と伝えたら安心していました。契約時に、今後の諸費用や予備費なども含めて「総資金計画書」をお出ししているのですが、忘れていたようです。
請負契約時というのは、建築工事費が中心となりますから、これから詳細設計に入り、打ち合わせ項目になっているものについては別途になっており、予算取りとして営業マンの胸算用で概算金額を提示している場合も多いのです。
別途項目というのは、地盤調査後決定となる地盤改良工事費の他に、空調工事、照明・カーテン工事、外構工事費などが挙げられます。
さらにキッチンやバス、洗面、トイレなどの水廻り設備やフローリング、クロスの仕様確認なども、インテリアコーディネーターなどが入り提案されると、どうしてもそちらが良く見えてしまいますから、契約後の追加工事も増えていきます。
住宅ローンを組むケースなどでは、別途工事の予算取りが甘かったり、追加工事費をみておらず、足りなくなって現金で用意するしかなくなった、もしくは最悪解約せざるをえなくなったという事案さえあります。
では、こうした契約後の別途工事と追加工事を増やさないためにはどうしたらいいのでしょうか。
建売を購入するのではなく、注文住宅の場合は難しい問題ですね。
解決策としては、別途工事であっても、契約前にしっかりと見積もりを取り、その内容も確認すること、追加工事の予算を、建築工事費の 5%から 10%の予備費を見ておくことが重要だと思います。
例)2,000万円の建築工事費であれば 100万円~ 200万円
建築会社では契約時には、なるべく全体予算を安く見せたいものです。別途工事をしっかり把握しておく、追加工事の予備費をしっかりとっておくことが失敗しない資金計画の秘訣となります。