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先週は、関東一帯で南風が吹き荒れ、東京都心では気温も20度に上昇。昨年よりも2週間以上早い“春一番”となりました。
春の気配を感じられる出来事ですが、今週に入り寒波が再到来で気温も一気に低下する見込みだそうです。
まさにこの時期の三寒四温ですね。体調にはくれぐれもご注意を。
2024年住宅着工戸数は80万戸を下回る
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さて、国土交通省の建築物着工統計調査報告によると、2024年の住宅着工戸数は通年で79万2098戸だったとのこと。
住宅の着工戸数が80万戸を下回ったのは、2009年のリーマンショック以来とのことです。
住宅着工戸数の過去推移をみると、バブル期の1990年あたりでは約167万戸だったものが、この35年間で半分以下になったわけですから、住宅・不動産業界市場に与える影響はかなりのものですね。
理由は、バブル崩壊後の長い景気低迷とデフレ、リーマンショック、人口減少と少子高齢化、国策としての中古市場への転換などがあげられますが、どうもそれだけではないようです。
経済的な要因が理由で持ち家率が低下
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先日の日経新聞にこんな記事が掲載されていました。
“安住の家なき氷河期世代” 40代から50代の持ち家率が急低下
氷河期世代というのは、おおよそ1993年から2004年の間に社会に出た人を指し、年齢層で言えば40代から50代ということになり、おおよそ2000万人を超える人口層となります。
全人口の6分の1を占めるこの層の持ち家率が、30年前と比べ、10ポイント前後も低下しているとのことです。
将来にわたり取得の考えがないとした割合は、40代、50代とも40%を超え、前述の安住の家がないという表現になったと思われます。
理由は明確で、年収の低迷などの経済的な要因が原因で、未婚率が急上昇。人口問題研究所のデータでは、30年前の1990年時は、50歳時の未婚率が、男性は5.57%、女性が4.33%だったものが、2020年時では50歳時の男性は28.25%、女性は17.81%となっています。
2025年の今は、もっと高いと思われます。異様なほどの上昇です。
老後の住まいをどうするのか・・・
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負のスパイラルではありませんが、未婚率が高くなればなるほど、住宅取得の意欲は失せ、自身の生活をより高める方にお金を使います。当然ながら、子どもも作らないのでますます少子化が進みます。
しかし、老後はどうするのでしょうか。
賃貸は高齢になればなるほど、入居できる物件が限られます。
孤独死などの問題があり、大家が貸さないからです。
自身を守るために所有不動産は重要という考え方から、金融資産を充実させ、自己を守る方向に変わるのでしょうか。
実家問題、空き家対策の鍵もこのあたりにありそうな気がします。
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