年の瀬ですね。忘年会や納会が真っ盛りというところでしょうか。巷では、風邪だかインフルだかコロナだか症状が見分けられないほど体調を崩されている方も数多く見受けられます。
みなさんも十分に体調管理を。
2025年4月に建築基準法の改正でコストアップと期間延長に注意
さて、最近リフォームの相談が多くなってきました。
おそらくは、来年4月に改正される建築基準法による影響だと思われます。
そこでどんな改正があるのか少し解説します。
発端は、2021年に閣議決定された「成長戦略フォローアップ」と「エネルギー基本計画」です。
主な内容は、2030年温室効果ガス46%削減に向けた省エネ対策の徹底と木材利用の推進と既存建築物の有効活用が2本柱です。
具体的に、省エネ対策の徹底については、今まで4号特例建築物として2階建て木造住宅には、構造審査と省エネ審査はなかったものを厳格化、3階建てや非木造住宅と同様にしたことです。
これにより、今までは設計者判断でよかった2階建て木造住宅でも、建築確認申請時に、構造審査や省エネ審査を受けなければならず、そのための計算資料が増えコストがかさみ、申請期間もかかります。
建築基準法改正は新築だけじゃない!リフォームも注目
また、新築だけでなくリフォーム工事も簡単な水廻りの交換やクロスの貼り換えなどの原状回復以外は、4月以降建築確認申請が必要となります。
構造計算や省エネ計算などやったことがない工務店やリフォーム店などは混乱がきたすことが予想され、消費者にとってみれば、4月以降は、コスト増になること、時間がかかることで不安になっている方が、今のうちにと駆け込みが始まっています。
屋根、外壁、間仕切りなどをいじる場合は別として、単純な水廻りリフォームやクロスやフローリングの交換など原状回復リフォームなのに焦っているのはおかしな話ですよね。
また、今回の改正では木造建築物の構造や省エネが厳格化された一方、大規模木造建築物に関しては、防火規定が緩和、耐火性能基準が合理化されたりもしています。
これは、木造利用の促進を意味しています。
鉄骨住宅で有名な積水ハウスやヘーベルハウスでも、木造利用促進の観点から、積水ハウスは木造商品である「シャーウッド」の促進を、ヘーベルハウスでも「Asu-haus」という木造住宅を商品開発しました。
今後は、住宅は木造住宅を中心に、賃貸住宅などは変わらず鉄骨をメインにと考えているのではないでしょうか。