自宅を建て替え

光と風が通る自然素材の平屋住宅 愛知県・名古屋市 W様邸

将来は母娘二人で
趣味の家庭菜園や
ガーデニングも楽しみたい

そんな想いを叶えた実例レポート

閑静な住宅街に建つW邸は、築60年の旧宅を建て替えて誕生した平屋住宅。
古い家の記憶を引き継ぎ、より快適に生まれ変わった住まいで暮らすWさん母娘に、住まいづくりへの思いをうかがいました。

南に向いて広いウッドデッキを配置したW邸では、太陽熱を熱源として使用する「ハイブリットソーラー」を採用。
人と環境にやさしい住まいとなっている。

ネクスト・アイズとの出会い

第三者機関としての信頼感が、契約の決め手

娘「ネクスト・アイズとの出会いは、2011年春、東京ビッグサイトで開催されていたイベントで、小野さんのセミナーに参加したのがきっかけです。当時、私は東京に単身赴任していたので、〝今は将来のリフォームのための情報集めの期間〞と割り切り、あちこちの住まい系セミナーを受講していました。その中でネクスト・アイズの仲介システムに申し込んだのは、私が愛知に戻った後の2018年。理由は、第三者機関として信頼できたことと、いくら情報を集めても私は素人なので、間に専門家が入ってくれたほうが安心できると思ったから。リフォームか新築かで悩んだ挙句、最終的に新築にしたのも、小野さんからの『将来的な安全性・快適性から新築をおすすめします』というご提案に納得できたのが大きいですね。家づくりは一生に一度のことなので、失敗したくないと思いました」
「居心地がよく、とても満足しています」とWさん母娘。
後ろに見えるのは、デザイン性に優れた耐力壁(横方向から受ける力に耐えるために必要な壁)。

建て替えを決意するまで

築60年の古い家をリフォームするか、新築するか……!?

娘「旧宅は古い木造平屋建てで、雨漏りはするし、冬は室内で会話していても白い息が見えるし、もう限界でした」

母「私が結婚したときから住んでいた家なので、伊勢湾台風を経験しているんです。あのときは強風で門扉が飛んだりして怖い思いをしましたね(笑)」

娘「ただ、両親の代からの家なのと、間取りや雰囲気は気に入っていたので、当初はリフォームを考えていたんです。でもやっぱり建て替えるべきなのかなと、答えが出ない状況でした」
左/ダイニングキッチンから畳コーナーを介して奥にある、お母様の居室までは、引き戸を開ければオープンにつながる。南面には履き出し窓が並び、風通しも抜群。
右/ダイニングキッチンから見た庭。古くからある既存樹の隣は近い将来、家庭菜園ができる予定。窓辺の格子が屋根の梁あらわしとともに、温かさと洗練を印象づける。

住まいに求めたもの

つくりは旧宅そのままで、冬、暖かい家がほしかった

娘「一言でいうと、旧宅そのままの家がほしかったですね。木造の平屋で、玄関は引き戸、リビングは不要で田の字型の間取りで、無垢材や調湿機能のある建材が使われていて。加えて、夏でもエアコンに頼らずに生活できるような光と風の通る家が理想でした」

母「私は家のことは全部娘にお任せで、口を挟みませんでした。ただ一つだけいったのは、暖かい家がいいということ。以前の家は冬すごく寒かったので」

娘「それは私も同じで、断熱性能が高い、年中快適な家がよかったですね。それで小野さんに相談し、設計・施工会社としては、住宅メーカーより、対応が柔軟な工務店を最初から希望しました」
左/お二人の居室の上部にも開口部が設けられ、風通しと採光のよさを実現している。
右/勾配天井が端正な印象をもたらす室内。梁はベイマツ、柱はヒノキ、床はサクラの無垢材を使用。ダイニングには床下空調が設置されており、床面を低温輻射熱床暖・冷房とすることで、快適な室内環境をつくっている。

新しい住まいになって

後悔ポイントは、ほぼなし! 小野さんとの出会いに改めて感謝

娘「十分に話し合いを重ねたおかげで、後悔するポイントはほとんどありません。唯一あるとしたらコンセントの位置が少し気になるくらい(笑)。家づくりを振り返ると、最初は床暖房の面積をもっと広くとるつもりでしたが、費用面などを考えて設計担当の方と話し合った結果、普段、母や私がいるダイニング部分だけにすることになりました。結果、そうしてよかったと思っています」

母「新しい家ができて感謝しています。冬も暖かいおかげで体が楽。それに玄関や洗面所などに、古い家で使っていたタオル入れやガラス板が再利用されているのも、うれしいですね。今は電子レンジや洗濯機の使い方など、覚えることがいっぱいで、1年生になった気分です(笑)」

娘「満足のいく家ができたのも、すべては小野さんと出会えたからこそ。小野さんは、本当に困ったときのお助けマンで、窓にシャッターをつけるべきかどうかで悩んでいたときも、こちらが納得できる明快な言葉で疑問を晴らしてくれました。本当にお願いしてよかったと思っています」
左/南の庭を臨む浴室前には、物干し場を設置。屋根があるため、多少の雨でも困らない。
右/越屋根の窓で暖められた空気は、このパイプを通って床下に送られる。夏の熱い空気は窓から排出されるなど、W邸では自然エネルギーが最大限に利用されている。

安井工務店に決めた理由

独自の提案があったから

娘「3社コンペの際、各社に同じ要望を出したのに、出てくるプランが全然違っていたのが面白かったですね。その中で安井工務店を選んだのは、提案力があったから。ほかの2社はこちらのいう通りのことを図面にしていましたが、安井工務店は浴室が南側に配置されていたり、2方向+高低差のある窓を設けたり、意図を汲んだうえでのオリジナリティーのあるプランが魅力でした」
左/室内の壁にはお嬢様の幼少期の身長記録をそのまま飾って。
中/旧宅で使われていたものが利用されているのもW邸の魅力。洗面所には木製のタオル入れを移設。
右/玄関の壁にはめたガラスは旧宅の食器棚の一部。

コンサルタントの“目”

名古屋のネットワークを生かし地元工務店を選定

当社は、名古屋で活動する工務店30社ほどを組織して勉強会を行っており、今回はその中から3社選び、コンペを行いました。選定上、重視したのは、自然素材の家づくりができること、通風・換気・採光へのこだわりに応えられることでした。Wさんのお仕事の関係で、最初の出会いから完成までに8年強かかりましたが、その間、Wさんのお好みが一貫していたこと、また当社のネットワークをフルに生かせたことが奏功し、素敵な住まいに仕上がりました。
ネクスト・アイズ
小野 信一

工務店からのメッセージ

Wさんの思いを汲み、提案を重ねて生まれた家

当初、Wさんは広い範囲に床暖房の設置を希望されていましたが、打ち合わせを重ねる中で、今は素材も進化しており、床暖がなくてもさほど寒くはないことをお伝えし、ご理解いただきました。同様に、トータルな予算を踏まえつつ、多少それをオーバーしてもWさんとして譲れない点、変更可能な点を切り分け、最後は細かい単位でやりくりしていきました。ご満足いただく家ができたのも、Wさんに家づくりの情熱があったからだと思います。
安井工務店
代表取締役社長
安井 健
物件名
愛知県 W様邸
構造工法
木造軸組工法
設計
木創研 中村勉総合計画事務所
施工
株式会社安井工務店
住宅コンサルタント
小野信一(ネクスト・アイズ株式会社)

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