自宅をリフォーム

豊かな緑を大切にした姉妹夫婦の二世帯住宅 神奈川県 Y様・K様邸

広い庭をもつ母屋に隣接して建つ平屋住宅。
それは母屋で暮らすお母様の娘たち夫婦、Y家とK家の二世帯住宅です。
ご両家は「景観を大切にするために住居スペースは最小限にして、庭の緑を部屋から愛でよう」との思いで一致。ネクスト・アイズの家づくり仲介システムを利用して、それぞれの好みを反映した、素敵な住まいが完成しました。
自然な距離感で、皆が仲よく、心地よく暮らす二世帯住宅にはこれからの暮らし方のヒントがちりばめられているようです。

既存の松が点在する伸びやかな庭に建つ住まい。
左が今回取材をしたY様・K様の二世帯住宅。右の赤い屋根の家は母屋。

住み替えを決めた理由

将来を見据え、これからの暮らしを考える中で

Y様・妻「この二世帯住宅ができるまで、都内のマンションで暮らしていました。東京の暮らしは楽しいのですが、このままずっと住むのは違うかなと思い始めました。とはいえ、当時はここに家を建てるとは思っていませんでしたけど」

Y様・夫「いろんな意味でタイミングがよかったんです。子どもが独立したり、私も定年を迎える年齢になったり。そんなときに義妹から実家の敷地内で一緒に家を建てるのはどうかというアイデアを聞いたので、それはいいねとなりました」

K様・妻「そもそも、なぜ私が姉夫婦との二世帯住宅を提案したかというと、一昨年、母が骨折してしまったことがきっかけです。8年前に父が他界してから、実家には母が一人で住んでいました。私は近くに住んでいたのですが、この先を考えると、姉と一緒に実家の敷地内に住めれば何かと心強いと思ったんです。でも、さすがにすぐは無理だろうと。それが、じゃあ行くよとなったのは予想外でした(笑)」

K様・夫「ちょうどその話が出ていた頃、僕は駐在先のアメリカから帰国するところで、僕にとってもタイミングがよかったんです。この界隈はもともと広い庭のある家が多かったのに、相続などの理由で小さな区画に分割して売られてしまい、かつての面影を残しているのはごくわずか。僕は庭仕事が好きなので、そのことを残念に思っていました。自分たちが住むことで、実家の庭を守れるなら、それがいいんじゃないかと思いました」
日あたりのよいK家の広縁でくつろぐ皆様。前列右から、Y様、お母様、K様。後列右から、Y様奥様、K様奥様。庭はこれから芝生を敷き、広縁から見える位置にK様がビオトープをつくる予定。

ネクスト・アイズのコンサルティング

4社コンペで、満足のいくプランに出会えた

Y様・夫「最初、妻がネクスト・アイズさんをホームページで見つけたんです。でも、すぐには問い合わせをしませんでした。その後、住宅展示場に行って何社かのメーカーにプランをつくってもらいました。そのときは、分筆(土地の分割)をすすめられたり、2階建て2軒のプランを提案されたり。いずれも、自分たちの思いとはちょっと違っていました」

K様・妻「分筆については悩ましかったので、ファイナンシャルプランナーに相談したんです。そしたら、その方がネクスト・アイズの栗原さんを紹介してくださって。メーカーに話を聞く前に相談するなら、この方がいいですよと」

Y様・妻「妹からその話を聞いたとき、以前、自分が見つけた会社だったので驚きました! 実際相談してみたら、こちらの要望などを親切に聞いてもらえて。安心感があるなあと思いましたね」

Y様・夫「実は当時、某大手メーカーにほぼ決まりかけていたんです。きちんと対応してくださり、良い提案をいただいていたのですが、相見積りは必要との思いがあり、栗原さんに相談したところ、『じゃあコンペをやりましょう』と。某大手メーカーを含めた計4社でコンペを行うことになりました。相見積もりをとるにしても、自分たちだけでは、どこに依頼していいかわからなかったので、こちらの要望を聞いてセッティングしてくれたのは、ありがたかったですね」
右/Y家のLDK。勾配天井が明るい空間をひときわ伸びやかに見せている。面材と梁に採用したブルーは、奥様の好きな色。右手には寝室を兼ねた和室がある。
左上/日あたりのよい場所に、お母様のための部屋も用意されている。奥に見えるのが母屋。
左下右/ロフトの階段。壁面にスリットとして用いた木は、かつて母屋の玄関で使われていたもの。家族の記憶が引き継がれている。
左下左/K家の洗面所には、勝手口が設けられている。これはサーフィンが趣味のK様の使い勝手を考えた配置。

ヤザワランバーに決めた理由

担当者の人柄、安心感が大きな決め手に

Y様・夫「コンペで出てきたプランは、どれも個性的で素晴らしいものでした。その中でヤザワランバーさんに決めたのは、設計担当の岩田さんの話に引き込まれてしまったことが大きいですね(笑)。まだラフなプランの段階なのに、話をしていると図面に描かれていることがどんどん具体化されていくような説得力があったんです」

K様・妻「それに岩田さん自身、この地域にお住まいなので、気候の特徴などをよくご存じなのも心強かったし、何よりお話がしやすかったのがよかったですね。全員一致の選択でした」
八寸柱が目を引く K家の室内。履き出し窓からは、室内の床と高さを揃えた広縁があり、外部とのつながりを感じさせる。「うちはすべて引き戸で、和室は閉めれば独立した空間になるんですよ」と奥様。壁は、消臭・調湿機能、空気清浄化作用などに優れた中霧島壁。

家づくりを振り返って思うこと

細部までの満足度の高さは、フルオーダーだからこそ

K様・妻「わが家は最初から広縁が欲しいと思っていました。広縁に椅子を置いて、そこで本を読むのが夢だったので。理想的な家ができて大満足です」

Y様・夫「うちは間取りが二転三転しましたが、驚いたのは数センチ単位で設計を動かすことができたこと。これが注文住宅なのかと(笑)。家具のサイズに合わせて部屋をつくるというのが、マンション住まいだった我々にはとても新鮮でした」

Y様・妻「その間も、栗原さんがアドバイザーとしていてくださったので心強かったですね。プロジェクト全体を俯瞰して、この先こういう問題が出てくるはずだから、このタイミングで相談しておくといいですよと税理士さんをご紹介いただいたり」

Y様・夫「見積り金額の妥当性を確認してもらい、確認して『大丈夫です』といわれれば安心して進んでいけました。さらに都内のマンションの売却や引越し業者の紹介もしていただき、大変助かりました」

K様・夫「家づくりは人生で何度もあるものじゃありませんが、仮にもう一度あったとしても、またネクスト・アイズさんにお願いすると思います!」
K家から見た二世帯をつなぐ廊下部分。全員が集まりたいときは、母屋のリビングに集合するという仲のよいY様・K様ご夫妻。廊下を右に行くと、母屋への渡り廊下がある。

ロフトには、Y 様の趣味空間も!

階段を上った先にあったのは、見事な鉄道模型! Y様が20年以上かけてマイペースで製作中のNゲージ。「これを入れたいがために、ロフトは長さ4メートル以上の直線部がとれるよう、岩田さんにお願いしました」と笑うY様。天井には星形の蓄光壁紙を選び、夜になると星空のもとで趣味の世界に浸れるのだとか。ロフトの両サイドには窓もあり、籠れる環境でありながらも閉塞感はなし。
「ここにいると、つい時間を忘れてしまうんですよ」。理想の環境を得て、Y様の模型はさらに進化していくことでしょう。
鉄道模型は、手先の器用なY様ならではの趣味。

~ お母様の思い~

力を合わせての家づくりに感謝

「できればずっと一人で生活したいと思っていましたが、足を骨折するなど体に不具合が出てくると、どこかで助けてもらわなければと思うようになりました。今では母屋と隣接するように二世帯住宅を建ててくれた子どもたちにとても感謝しています。
二世帯住宅を敷地内に建てるにあたって母屋を減築することとなり、それ自体まったく問題ないのですが、荷物の整理は大変でした。何せ築60年の家でしたから(笑)。家づくりにはエネルギーが必要ですが、子どもたちは忙しい中、皆、楽しそうでした。いいタイミングで、皆が力を合わせて家づくりができたことは、何よりよかったと思っています」
Y様は家づくりの際に母屋と自宅の模型も作成!
「縮尺もあわせ、1/150サイズでつくりました。母屋は減築した部分も作ってあるので、よい記念ですね」

コンサルタントの ”目”

決まりかけたプランをいったん白紙にし、新しい価値をご提案

初回相談の際、Y様は「緑豊かな景観と、ゆったりした雰囲気を大切にしたい」など、二世帯住宅のコンセプトを綿密に考えておられました。また、ご相談時点では、すでに某大手住宅メーカーとの契約が決まりかけていたのですが、「このプランで進めてよいかどうかの判断に、相見積もりがほしい」とのことでした。

こうしたとき、ご依頼を受けた私の役割は、現状のプランをいったんゼロにして新しいご提案をすることです。そこでプレゼン力のある会社3社をコンペでご提案しました。Y様がおっしゃるように、出されたプランはいずれも力作揃いでしたが、それはご両家の家に対する思いが伝わり、コンペをする側に思わず熱が入ったことが大きいのではないかと推察します。

一般的に二世帯住宅は関係性が難しいなどといわれますが、大切なのはいかに住まうかの視点をはっきりともつこと。お母様を中心とした仲のよいご両家は、その典型だと思います。
ネクスト・アイズ
栗原 浩文さん

施工会社からのメッセージ

ヒアリングから完成まで設計者がお客様に寄り添うのが当社のスタイル

当社は「全ての判断はお客様の視点から」をモットーに、ヒアリングからお引渡しまで、担当者が寄り添いながら家づくりを行います。また、営業マンではなく、設計士が直接、お話をうかがうのも当社の特徴のひとつです。私も、最初のコンペからY様・K様のお気持ちを汲みとり、デザイン・設計を進めました。その結果、今日、素敵なお褒めの言葉をいただけたということは、仕事に込めた自分の思いが受け入れていただけたのだと嬉しく思っています。もちろん、家づくりが成功したのは、皆さんのご家族愛があってこそ。私は、そのお手伝いをさせていただいただけです。楽しく仕事ができたことに感謝いたします。
YAZAWA LUMBER
右/営業 佐藤 裕司さん
左/設計 岩田 正幸さん
物件名
神奈川県 Y様・K様邸
構造工法
木造在来工法
設計
YAZAWA LUMBER
施工
YAZAWA LUMBER
住宅コンサルタント
栗原浩文(ネクスト・アイズ株式会社)

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