5月1日に“令和”になったところで何が変わったということはないのでしょうが、何か特別な惜別感がありますよね。
やはり、天皇、皇后両陛下への惜別と激動の平成時代を31年間生きてきた自分の歴史への侘しさ、懐かしさみたいなものでしょうか。何か小学校や中学校の卒業式みたいな感じです。
さて、その“令和”の時代ですが、大きな変革が求められます。
あくる日の日経新聞に、“2040年に75歳以上世帯が1/4へ”と大きな見出しがでていました。
国立社会保障・人口問題研究所は2040年までの世帯数の将来推計を公表。2040年には世帯主が75歳以上の世帯が 1,217万世帯と、全体の4分の1を占める。一人暮らしは全体で 1,994万人と全世帯の約4割となり75歳以上の一人暮らしも500万人を超える。高齢の「お一人様」の存在感が高まることで、社会保障や生活インフラは大きな変化を迫られる。(以上、4/20付日経新聞トップ)
2040年というと、遠い将来の話ではありません。今から20年後ということになり、私もその時には77歳ですから上記の75歳以上に該当するわけです。
この2040年というのは、人口の構成が特に多い団塊ジュニア世代が高齢者となり、65歳以上が約 4,000万人のピークにさしかかることから総務省をはじめとするあらゆる調査機関が2040年問題と称して、さまざまな問題を検証しているターゲットの年となります。
考えれる大きな問題は、現役世代=生産年齢人口(15歳以上65歳以下)が支える高齢者(65歳以上)の比率で、社会保障の問題です。
また、就職氷河期に就職できなかった人やニートの急増による高齢世代の困窮化や、単独世帯の急増で高齢世代の孤立化も問題となります。医療費や介護費用の負担が少ない現役世代の重しとなります。年金給付が65歳から70歳へ、さらには75歳へとなるのは自明の理です。
さらには、地方の人口の減少化が急速に進み、一方では東京をはじめとする都市部に人口が集中することで、地方の行政が成り立たないこと。一部では、半分の自治体が存続の危機に陥るとの見方もあります。
さらに、都市部においてもその後人口が減少に転じれば、戸建てのみならず高級マンションでさえ空き家が目立つようになり、空洞化、スラム化が目立つようになります。
特にひどいのは、過剰に供給されている賃貸住宅になると思われます。
1億2,000万人が20年後には1億人を切り、30年後には 8,000万人との予測があるわけですから、当然のことです。
このように人口動態の急激な変化は、社会保障や年金問題、地方の行政の死活問題、都市部の空洞化などあらゆる問題を包括します。