このまま夏が終わるのかと思いきや、また残暑が戻るとのこと。
嬉しいやら悲しいやらといったところでしょうか。
さて、今回はリフォームの相談事例をご紹介します。
相談者は67歳の奥様。ご主人様を亡くされ、子供は独立し、現在は築60年の横浜のご実家に一人住まいです。
リフォームか建替えかで悩まれてご相談に来られました。
早速、弊社の無料サービスである“住まいの計画診断書”に申し込まれました。
“住まいの計画診断書”とは家屋調査を行い、リフォームした場合の概算金額と新築建替えをした場合の概算金額を提示。資金状況を含めたお客様のライフプランをお伺いした上で、客観的な意見書を提示するものです。
リフォームする上でも建替える上でも、1に〔耐震性〕2に〔断熱性〕3に〔住みやすい間取り〕とのご要望だったため、2階建て木造35坪のフルリノベーションで約 2,200万円、新築建替えで約 3,000万円の総資金計画となりました。
客観的な意見書として、リフォームか建替えで迷われた時の客観的な基準はリフォーム金額が50%以下であること。さらには新築であれば、耐震性も断熱性も高く、さらに新建材の採用で、その後の20年~30年はフリーメンテナンスであることを理由に、新築を薦めました。
しかしながら、お客様はリフォームを選択されました。
築60年の現在の家屋に愛着があり、ご両親の写真を新築した家に飾ることに抵抗がある、また相続人は長男しかおらず、自分自身が余生を過ごす仮の家であるから、少しでも資金はかけたくないというのが理由でした。
そうしたことから、リフォーム計画が進んでいったのですが、複数社から見積もりが出てきた時に、解体金額について疑問が生じました。
各社の詳細見積りを見ると、解体・撤去・処分費の合計金額がどの会社も300万円~400万円もの費用計上をしていたことです。
新築建替えの総資金計画上は、全て解体して200万円弱だったものが、リフォームで一部を解体撤去すると、どうして倍近くかかるのかというのが素朴な疑問でした。
全てを解体撤去する場合は、重機でいっぺんに壊せますが、リフォームの場合は、すべて手壊しとなるため、かなり割高になるのですよと話したのですが、なかなか理解してもらえませんでした。
キッチン・バス・洗面・トイレのリフォームでも、新築であれば材料費と施工費で200万円位の見積り計上で済みますが、リフォームの場合もともとあったものを手壊しで解体撤去し、養生しながら新しいものを設置し、その周りの床・壁・天井を補修しなければいけないので、300万円位にはなります。
元来、リフォーム工事の方が新築工事よりも割高なのです。
このことが理解できないと、リフォームはなかなか前に進みません。