相談内容
昨年、都内にある築45年の鉄骨造賃貸マンションを相続。
現在10室中5室が空室で、このまま維持管理していくのがよいか悩んでいる。
ハウスメーカーには新築を奨められているが借入が1億を超え心配。
いっそ売却しようかとも考えている。どの選択が正しいか教えて欲しい。
問題点の抽出
・築45年の鉄骨造の賃貸マンションの耐震性と劣化状況はどうなのか。
・空室リフォームにどれだけの費用がかかり、どのくらいの賃料で貸せるのか。
・新築したらどのくらいの費用がかかり、収益性はあるのか。
・そもそも賃貸の市場性は今後ある地域なのかどうか。
・売却した場合の査定額はいくらなのか。
提案
・耐震、劣化状況を含めた家屋調査の実施
・賃貸する場合の今後の市場性の調査
・リフォームする場合の費用の算出と収支のチェック
・新築した場合の費用の算出と収支のチェック
・売却した場合の査定額の提案
費用
・目視による家屋調査(耐震、劣化状況含む) | ・・・無料 |
・賃貸市場調査 | ・・・無料 |
・リフォーム概算金額の算出と簡易賃料査定 | ・・・無料 |
・賃貸マンション新築概算金額と簡易賃料査定 | ・・・無料 |
・売却した場合の査定額 | ・・・無料 |
・基本プラン、収支計算書含む賃貸経営計画書の提出 | ・・・150,000円(税別) |
コンサルティング結果
現況不動産の家屋調査を実施。吹付をやりかえたばかりなので、クラック(ひび割れ)などは確認できず。
鉄骨階段の鉄部塗装とバルコニー防水は、今すぐにではないが修繕の必要はある。
空室の部屋の状況は、キッチン、バス、洗面、トイレなどの水廻り設備が、一昔前の設備で交換が必要。
床、壁も張り替えた方が入居しやすく、一室あたり100万円程度は見込んだ方が良い。
1K20㎡で5.5万円が相場だが、築年数が古いのと、設備・仕様が古いので、空室が出るたびに賃料を下げているとのことで、現在は他の同様の部屋で5万円前後とのこと。
5室×100万円と鉄部塗装及び共用部の防水補修でリフォームするなら約700万円は必要。
5.5万円×5室×12か月で年間収入は330万円。2年強で回収できることからリフォームはありとの提案。
賃貸市場調査の結果は、1K20㎡程度が供給過多で、駅から徒歩15分では今後太刀打ちできないことが判明。40㎡前後の1LDKがお薦めとのこと。
新築工事は、1LDKの7世帯で提案。工事費は鉄骨造3階建てで約1億。
収入は、8.5万円×7室×12か月で年間714万円。表面利回り7.14%。
土地を持っていての弊社の最低基準10%に足りないので新築建替えは不可と提案。
最後に、売却価格であるが、現況のまま引渡しをするなら4000万円。
解体撤去後、更地引渡しなら6000万円と提示。
理由は、築45年と老朽化している点と容積率オーバーで既存不適格住宅であることから、購入にあたり融資がつきづらい点、アスベストが使われている可能性があり解体に1000万円以上はかかる点、そして入居者との立ち退き交渉が難航した場合、商品化するのに何年もかかる点を説明した。
結果、リフォームしてとりあえず所有することとした。