10月も最終週。週末からは11月です。
例年よりも気温が高かった10月ですが、ようやく秋らしくなってきており、北の各所では紅葉も色づき始めました。
今年も終わりに近づいています。
新築マンション価格は10年間で約2倍。中古マンション価格も上昇。
さて、先週の日経新聞にこんな記事が掲載されていました。
東京23区が前年同期比5%増の1億1,051万円で、2年連続で1億円を超えた。マンション価格の上昇を見越して流入する投資マネーが相場を押し上げている。
港区、中央区、千代田区の都心3区の話ではなく、東京23区の平均価格というのが驚きです。記事にもあるように、一般の一次取得者ではなく、投資目的での購入が価格を押し上げています。
そこで、ここ10年間の新築マンションの価格相場を調べてみました。
不動産経済研究所の「マンション市場動向」によるものです。
2013年の東京23区内での新築マンション販売平均価格は、5,853万円で、2024年の1億1,051万円と比較し、約2倍に上昇しています。
10年間で5,000万円以上の上昇は異常ともいえます。
この新築マンションの価格上昇は、中古マンションの価格も押し上げています。
ファミリータイプである、東京カンティの「70㎡換算価格推移」によれば、東京都の中古マンションは、2013年は3,667万円だったのに対し、2022年は6,301万円と2,600万円以上の上昇です。
新築マンションが買えない一次取得者が、中古マンションに目を向けたこととマンション買取り業者が、買い取った後に新築マンション同様にフルリノベを行い、再販売する形態が人気をはくし、常態化した結果とも言えます。
いずれにしても新築マンション価格が上昇すれば、中古マンション価格も上昇するということだと思います。
今後のマンション価格はどうなる?
これは、不動産投資家からみれば格好の餌食です。
この10年間で購入、売却を繰り返し、相当の利益を上げたことでしょう。
しかし、急激に高くなり過ぎた不動産投資物件は、売却しづらくなります。投資家同士の売買では、さらなる上昇が見込めれば別ですが、高止まり感を感じれば、購入意欲がなくなるからです。
売買が停滞すれば、価格は下落局面を迎えます。
急激に上昇した価格が、前年比5%増ですからまさに高止まり。
ペアローンを組む収入が1500万円以上のパワーカップルの実需層でも、住宅ローン金利の上昇を考えれば1億円が限界だと思います。
新築も中古もマンション価格の上昇は、少し落ち着くのではないでしょうか。