まだまだ暑い日が続きますが、ようやく明後日位からは秋の様相です。長かった夏ですが、終わりを迎えると何となく物寂しさを感じますね。
冬から春へは喜びを、夏から秋へは寂しさを、これも四季がある日本独特のものなのでしょうか。
コロナから回復
さて、先週末はお客様との打ち合わせで名古屋に行ってきました。3連休ということもあり、品川駅は外国人観光客や国内の観光客で、ごった返し状態。新幹線は満席、タクシー待ちは長蛇の列でした。
コロナから回復し、観光業界は賑わいを取り戻しています。一方で人材不足からのサービスの低下が問題になっているようです。4年近く観光業界は不況でしたから、人材が他業界へ流出しており、回復にはまだまだ時間がかかります。ホテルや旅館での人材不足と同様、最近大きな問題となっているのがタクシー不足問題。観光地では移動手段が限られているので、タクシーがなければどこへも行くことができません。
そこで出現したのが自家用車を輸送の手段とする方法、いわゆる“白タク”。現在では、ライドシェアと言われるものです。
ライドシェアは、一般ドライバーが自家用車を使って他人を輸送するもので、ドライバーと利用者をつなぐスマートフォンのアプリが開発されたことで、世界中で急速に拡大しています。日本でも一部の地域では認められていますが、完全な合法化ではありません。しかし、東京などでは認められていないにもかかわらず、外国人観光客を中心にライドシェアが横行しています。移動手段がないからです。
もし、完全に禁止とするなら、年間 2,000万人以上にも回復した外国人観光客を都心はもちろん、地方ではどう移動させるのでしょうか。バス便もないような過疎地も同様です。しかし、ライドシェアはあくまで個人が運営しており、事故時の責任問題や補償・保険の問題など大きなリスクを伴います。また、タクシー業界の利益を圧迫するものなので、業界自体も反対します。
国土交通省 過疎地で個人タクシー80歳までの営業を容認
そんな中、タクシー業界の人材不足を解消させるため、国土交通省は、過疎地で個人タクシーの 80歳までの営業を容認することに言及しました。また年齢の容認に加え、事業者の最低保有台数の規制も緩和するとのこと。
現状個人タクシーの運転手の年齢制限は、事業許可の関係で 75歳。国の推奨する免許返納年齢は 70歳で、現時点での平均年齢は 74歳だそうです。高齢者の運転事故が叫ばれている中、逆行する政策ですね。ライドシェアを合法化し、あらゆるリスク回避をした方が健全だと思います。
少子高齢化、人口減少の問題はあらゆる業種に影響しています。住宅業界も然り。労働改善、給与アップを図り、若い人材を確保していかないと誰が家守りをしていくのでしょうか。