立春(今年は2月4日)も過ぎ、暦上は春です。
朝晩は寒いものの、日中は気温も10度を超え、陽射しが暖かく感じられるようになってきました。梅も開花しはじめ、店頭にはイチゴも数多く並び春の彩を添えています。これからは春まっしぐらの雰囲気です。
さて、先日、本年度最後の空き家フォーラムを渋谷で開催してきました。
個別相談で多かったのが、実家の後片付けです。親が亡くなり、もしくは施設に入居し、実家が空き家となっており、その後片付けで悩んでいるという方が数多く見られました。当初は、ご自身で少しずつ後片付けをしていたが、捨てるもの、残すものの区分に時間がかかり、嫌になってちっとも進まないという方から、業者に依頼したが、無差別に捨てるので中止したという方もいました。
また、業者に見積もりを取ったら、処分に100万円以上かかり、その高額さにそのままになっているという方もいらっしゃいました。大きな問題ですね。空き家の利活用という問題以前に、リフォームするにも、売却するにも、基本は後片付けが先だからです。
私自身も、2年半前に父が亡くなり、独りでは不安ということでその半年後に母親を東京向島の施設に入れました。それ以降空き家となっている家は、2年間片付けられず、父の遺品から母親の物までそのままの状態です。年に数回、実家に行き、そのたびに完全に不必要だと思うものをごみ袋に入れ持ち帰るのですが、基本的に家の状態は変わっていません。
母親も整理したいと言うので連れては行きますが、ただ懐かしく眺め、右から左へ移動するだけで、処分する気にはなれないようです。もう88歳なので仕方がありません。おそらくは無断で処分してもわからないと思います。
この問題に取り組んでいるのが、遺品整理・整理収納のアドバイザーです。まずは、お客様がどうされたいのかをヒアリングし、体系的にメニューを作成し、それぞれの料金を提示し、お客様に選択してもらうそうです。ただ、この業界は悪質な業者も多いとのことです。見積りを取るために、まず初回相談は無料。金目のあるものを物色し、本来100万円もするものを二束三文で引き取り、そこで利益を取るとのこと。
空き家問題は、大きな社会問題。
その業者はさも慈善事業をしているようにも見えることから、甘い言葉に騙されるのでしょうね。要注意とのことです。