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東京都で2025年までに「太陽光パネル設置義務化」!

せっかくのシルバーウィークでの3連休でしたが、大型の台風14号が列島を横断し、国内どこにいても影響を受け、大変な3連休となりました。今週もまた3連休、今度は天候がいいといいですね。

 

さて、先日東京都が新築住宅に太陽光パネルの設置義務化を発表しました。今年度中に条例を改正、2025年には制度施行を目指すというものです。その反響は大きく、私もABEMAニュースの取材を受けました。ABEMAとは、テレビ朝日系列のインターネット配信のものです。※見逃し配信は1年間ほどなので、現在はご覧いただけません。

 

「ABEMAヒルズ【平日ひる12時〜生放送】 | 東京都“太陽光パネル”設置義務化へ」

 

 

日本最大の電力消費エリアである東京都が率先して、地球温暖化対策(CO2削減)と原子力や火力に頼らない自然エネルギーを最大化する取り組みを行うというもので、海外ではEUやドイツ、アメリカでも導入されています。

 

問題は、誰に設置義務を課し、費用負担は誰になるのかという点です。設置義務は、年間2万㎡以上の建物を供給するハウスメーカーや建売販売事業者。100㎡(30坪)程度の住宅と想定すると、年間 200棟程を建築しているハウスメーカー、もしくはビルダー、そして分譲建売業者が該当します。

 

東京都の試算では約50社が対象となり、東京都が供給事業者と協力し、CO2削減のための環境配慮や環境性能について説明し、費用負担など施主に理解を求めるという形になります。

 
 

メリットは、「経済力」、「防災力」、「環境配慮」の大きく3点です。

 

【1】経済力
光熱費が大きく削減できること。100万円の設置費用は約6年で回収できると試算。

 

【2】防災力
大きな災害に見舞われ、停電になった時でも蓄電された自家電気が使用できることです。携帯なども使用できること。

 

【3】環境配慮
原子力や火力発電などに頼ることなく自然エネルギー利用でCO2削減に寄与でき、地球温暖化対策に貢献できること。

 

これらをハウスメーカーさんと東京都が協力連携して啓蒙活動を行い、費用については、施主が納得した上で負担してもらうというものです。

都民のアンケートでは、20代、30代が中心となり賛成多数ですが、これは、環境性と電気代が安定して安くなるという理由からで、いざ住宅建築の当事者になれば、100万円かかるのであれば、キッチンやバスなどのグレードをアップしたいと思うのが本音であり、弊社のコンサルのお客様でも20%にも満たない利用実績なのが実情です。

 

また、1回あたり3万円かかるメンテナンス費用や15年に1回交換が必要なパワーコンデショナーの費用25万円、そして台風などでの飛来物や雹などによる破損・故障なども自己負担となります。火災保険の対象ではありますが、オプションで補填する必要があります。また、20年~30年後のリサイクルの問題もあります。

 

思想・理念は必要なことだと思いますが、さまざまな問題点を整理し、設置費用の補助金、売電の賦課金のアップなど、経済面で行政側が余程サポートしていかないと、2年で義務化は厳しいのではないでしょうか。

 
 
 

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