ゴールデンウィークも中盤にさしかかりました。
天候もようやく落ち着き、各地では観光にレジャーに賑わいを見せています。
コロナの制限がないのは嬉しいことですが、この後が少し心配ですね。
今の感染者数が落ち着いたままであることを祈るばかりです。
さて、セミナーでは変わらず不動産売却の査定依頼が多いようです。
やはり、今年が最後の売却のチャンスと思っているのでしょうか。
2~3年先と考えていた方たちが、数字を見た上で前倒しを検討している
ようです。
一方、建て替えや一戸建て・マンションの購入を希望する方は、
少し落ち着いています。
コロナやウクライナ情勢による建築資材の高騰や納品の遅れ、
そして住宅ローンの金利の上昇が原因のようです。
小さな工務店・リフォーム店さんの資金繰りは自転車操業です。
完工した最終時金をもらっては、別な現場の支払いへという具合です。
13年間に延長された住宅ローン控除は、最大で4年間の延長。
最大に優遇されるのは、来年の12月末入居が期限ですから、まだまだ余裕です。
今は情報収集にて、様子を見るというのは自然なことだと思います。
現在の不動産市況を見ると、(公社)全国宅地建物取引業協会連合会の不動産総合研究所のまとめによれば、土地も戸建てもマンションも、新築、中古とも価格は変わらず上昇中です。
しかし、成約件数は下降傾向に入っており、昨年まで在庫不足だったのが在庫が増え始めました。購入する人が減少し、逆に売り物件の在庫が増え始めるという、逆転現象が起きています。
つまり、需要(購入したい人)と供給(売りたい人)のバランスが崩れてきているということです。
不動産というのは、需要(購入したい人)が多く、供給(売りたい人)が少ない時に価格が上昇し、需要(購入したい人)が少なくなり、供給(売りたい人)が多くなれば価格は必然的に下がります。不動産に限らず、これが経済の原則です。
コロナの影響による13年間の住宅ローン控除の優遇税制が終了したのが、昨年の11月末です。この時までの駆け込み需要が不動産価格を押し上げたのですが、これ以降は需要(購入したい人)が激減し、供給(売りたい人)が増加したため、売り物件の在庫数が増加し始めたというところです。
価格は、後からついてくるものなので、まだ上昇中というのは昨年までの状況を引きずっているものと推測され、今後はこの状況が続けば、下がってくるものと思われます。
売却を検討している方は、不動産市況について理解して動いています。
だから焦っているのですが、価格についてはおよそ6か月前の価格。市況が落ちている今、思った価格では売れないと思ってください。
また、価格が落ちているという市況でも、コロナやウクライナ情勢が落ち着き、景気が上向けば、需要が高まり、すぐに価格は上昇していきます。
乱高下はしないものの、株式と同様、不動産価格も生きているのです。